コラム

2025.03.30

クルクミンの大きな可能性


レキオファーマ株式会社

ターメリック(秋ウコン)は古くから生薬やスパイス、繊維染料として利用され、また結婚式や宗教的儀式にも利用され神聖なものとして扱われている。伝統的なインド医学や東洋医学では様々な病気の治療に用いられ、弊社のあるここ沖縄でも、秋ウコンは琉球王朝時代の17~19世紀にかけて、薩摩を経由した日本本土への貴重な貿易品として、王府の専売品として扱われ、民間での栽培は禁止されていた歴史がある。

秋ウコンに含まれる有用な生理活性物質の一つであるクルクミンは、脂溶性のポリフェノールであり、その研究は1815年フランスのヴォーゲルらにより初めて抽出され、分子式と化学構造式は1910年にポーランドのミウォベンドスカらにより初めて報告された。 現在では、これまでの知見と化学的なデータの活用により研究が進められているところである。

クルクミンによる予防・治療が試みられている疾病は数多くあるが、神経変性疾患の認知症に限ると、アルツハイマー型やレビー小体型の認知症、パーキンソン病に起因する認知症などが挙げられる。これらはクルクミンの持つ抗炎症作用による作用機序が認知症の発症を遅らせることに寄与しているのに加え、抗酸化作用による老化のスピードを遅らせることにより予防につながっていると考えられる。またクルクミンにはアミロイドベータ(Aβ)の凝集阻害や凝集解離活性が報告されており、それらは認知症の治療に期待されている。

このように認知症へのリスクを減らすクルクミンではあるが、体内で効果的に機能するためには生物学的利用能(バイオアベイラビリティ=BA)が重要である。しかしながらクルクミンは脂溶性のため経口摂取では体内吸収が悪く、また代謝されるのも速いため、それらを解決するための工夫が必要である。体内吸収を高めるための方法としては、①クルクミンのナノ粒子化、②リポソーム(人工的な脂質二重層の膜)に包む、③魚油や植物油などの油に溶かす、④クルクミンの結晶構造を非晶構造(アモルファス) に変えるなどに加え、代謝を遅らせると同時に吸収を高めるためのピペリン(黒コショウ成分)の添加があり、多くのサプリメーカーが試行錯誤を繰り返しているところである。

天然のクルクミンは、先述のようにその粒子を小さくしたり油に溶かしたりアモルファスにしたりするなど物理的なプロセスにより、BA を高めているが、クルクミンの基本構造はそのままで、化学反応を利用して構造を変化(クルクミン誘導体の合成)させ、BAを向上させた化合物の研究も行われており、東京工業大学・新潟大学の研究チームの Aβ凝集阻害に関する研究(2022)では、in vitroでクルクミンよりも強力なAβ阻害活性を持つ新規のクルクミン誘導体を用いたAβ線維誘発毒性を抑制する研究において、2週間後の摂餌後にアルツハイマー病モデルのショウジョウバエの運動機能障害が有意に回復している報告もあり、ヒトへの有用な候補化合物としても期待されている。まだまだ認知症の予防・治療に対するクルクミンの可能性は大きいと考える。

会社紹介:
・レキオファーマ株式会社(沖縄県那覇市)は、秋ウコンに含まれるクルクミン・ビタミン類等を用いたサプリメントで、皆様の健康をサポートいたします。

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